足部・足関節

足関節捻挫後の後遺症を評価するには

足関節担当の三浦(@RyoheiMiura)です。

非常に長い間、記事を書いていませんでした・・・。
更新していないにも関わらず、閲覧されている方がいるのはとても嬉しいです。
不定期ではありますが、今後も頑張って書いてきたいと思っています!

今回は、足の靭帯損傷(いわゆる捻挫)後に生じる後遺症について書いていきます。

慢性足関節不安定症とは?

英語表記はChronic ankle instability(CAI)です。捻挫後に長期的な後遺症を呈する状態を指します。

例えば、捻挫を繰り返す(再発)ことや痛み、不安定感、なにもないところや砂利道で歩いている時にくじいてしまう(Giving wayと言います)症状を呈します。

少なからず、スポーツ選手で捻挫を繰り返し満足できるパフォーマンスを出せていない選手はいます。みなさんはどうでしょうか?また、身の回りにこのような症状を有する方はいないでしょうか?

 

CAIは1965年に初めて報告され1)、そこから2002年2)、2011年3)、2013年4)に定義が更新されていき、2019年5)に発表された定義が最新となっています。

今回は、その定義でも使用されるアンケートについて書いていきます。

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慢性足関節不安定症を判別するためのアンケート

2019年に公表されたCAIの定義は、

「最初の足関節捻挫から12か月以上経過しており、足関節捻挫を繰り返す傾向があること、足関節のgiving wayを感じるエピソードや認識が頻繁にあること、痛み、腫れ、脱力感、足関節可動域(ROM)、主観的な機能低下などの症状が持続すること」

です。

このCAIを判別するためのアンケートの1つに、「Identification of functional ankle instability (IdFAI)」があります。アンケートは他にもありますが、このIdFAIが最もCAIを判別しやすいということも過去の研究でわかっています6)

 

IdFAIについて

以下にIdFAIのアンケート内容を示します。
ご自身がCAIに該当するかどうか一度チェックしてみてください!

 

対象の足(右 / 左)

1.あなたはこれまでに何回くらい足首を捻挫したことがありますか?

(     )回

 

2.一番最近に足首の捻挫をしたのはいつですか?

0. 経験なし
1. 2年以上前
2. 1−2年前
3. 6−12ヶ月前
4. 1−6ヶ月前
5. 1ヶ月以内

 

3.医師や理学療法士、トレーナーなどから、重症度についてどのように説明を受けましたか?

0. 診てもらっていない
1.軽度
2. 中等度
3. 重度

 

4.足首の捻挫が原因で杖などを使用していたとき、最長でどのくらい杖などを使用していましたか?

0. 使用していない
1. 1−3日
2. 4−7日
3. 1−2週
4. 2−3週
5. 3週以上

 

5.一番最近に足首を“くじく”ような経験をしたのはいつですか?
※足首を“くじく”とは、不意に足首をひねってしまうことで、捻挫とは違い痛みなどの症状が無いことを言います。

0. 経験なし
1. 2年以上前
2. 1−2年前
3. 6−12ヶ月前
4. 1−6ヶ月前
5. 1ヶ月以内

 

6.足首を“くじく”ことは、どのくらいの頻度で経験しますか?

0. 経験なし
1. 年に1回
2. 月に1回
3. 週に1回
4. 日に1回

 

7.足首をひねりそうになったとき、自力でひねらないように止めることはできますか?

0. ひねらない
1. 瞬時に止められる
2. ときどき止められる
3. 止めることができない

 

8.足首をひねったとき、だいたいどの程度で普段の状態に回復しますか?

0. ひねらない
1. すぐに回復する
2. 1日以内
3. 1−2日
4. 2日以上

 

9.日常生活で、どのくらいの頻度で足首が”グラグラする”感じを経験しますか?

0. 経験なし
1. 年に1回
2. 月に1回
3. 週に1回
4. 日に1回

 

10.レクリエーションやスポーツ活動で、どのくらいの頻度で足首が”グラグラする”感じを経験しますか?

0. 経験なし
1. 年に1回
2. 月に1回
3. 週に1回
4. 日に1回

 

いかがでしょうか?
ちなみに、11点以上であればCAIです。
あなた自身の状態をぜひ評価してみて下さい!

 

おわりに

今回は捻挫後の後遺症、慢性足関節不安定性を評価するアンケートについて記事を書きました。

不定期にはなりますが、スポーツ選手・スポーツ選手に関わる方に有意義な情報を届けたいと思います。

執筆者:Ryohei Miura(@RyoheiMiura

 

引用文献

  1. Freeman, M.A., Instability of the foot after injuries to the lateral ligament of the ankle.J Bone Joint Surg Br, 1965. 47(4): p. 669-77.
  2. Hertel, J., Functional Anatomy, Pathomechanics, and Pathophysiology of Lateral Ankle Instability.J Athl Train, 2002. 37(4): p. 364-375.
  3. Hiller, C.E., S.L. Kilbreath, and K.M. Refshauge, Chronic ankle instability: evolution of the model.J Athl Train, 2011. 46(2): p. 133-41.
  4. Gribble, P.A., et al., Selection criteria for patients with chronic ankle instability in controlled research: a position statement of the International Ankle Consortium.J Orthop Sports Phys Ther, 2013. 43(8): p. 585-91.
  5. Jay Hertel, Revay O Corbett. An Updated Model of Chronic Ankle Instability. Train. 2019 Jun;54(6):572-588. doi: 10.4085/1062-6050-344-18.Epub 2019 Jun 4.
  6. Simon, J., M. Donahue, and C.L. Docherty, Critical review of self-reported functional ankle instability measures: a follow up.Phys Ther Sport, 2014. 15(2): p. 97-100.